愛着スタイルの理論について
ジョン・ボウルビィが提唱した愛着理論
愛着理論は精神分析学者と心理学者であるイギリスのジョン・ボウルビィによって提唱されたもので、愛着行動には理論があることを説明しました。
幼児は親に愛着行動を示すことで、親密さをもとめるようになります。
生まれてから3ヶ月ごろまでは誰にでも興味を持って、周囲に興味を持つ段階です。
半年が経つと母親の存在を理解し、母親以外の人との反応に差が出てきます。
3歳までになると警戒心が顕著に表れ、人見知りをしだすのが特徴的です。
最終的に誰にでもコミュニケーションを取れて、気持ちを汲み取れます。
この生まれてから3歳までの発達段階に問題があると、人格形成に影響を与えてしまうかもしれません。
大人になれば人兼関係において、いくつかの愛着スタイルがでてきます。
愛着スタイルのバリエーション①安定型
愛着スタイルが安定型だと、愛着を抱く対象者に嫉妬をしません。
離れていても信頼しているため、会わない時間があっても待てます。
これは子どものときに親との信頼関係を築いている証で、何か行動を起こしたときに親が受け身になってくれる安心感があったからです。
例えば子どもの帰りを待つ親が、下校の時間に家から近い下校ルートで待ってくれているとしましょう。
子どもは「下校すれば必ず親はあそこにいる」という思考になり、安心感が生まれます。
成長しても家に帰れば親がいることが当たり前となり、親と離れても問題ありません。
安心感を持たせる訓練が少ないと、幼稚園に登校するときに親と離れるのが不安になって泣く園児のような現象が起きます。
つまり、安定型は信頼関係をベースにして独占欲がない人といえるでしょう。
愛着スタイルのバリエーション②不安型
愛着スタイルが不安型だと、安定型とは反対の現象が起きます。
側にいないと不安になり、合わない時間が苦しくて心配になってしまうほどです。
気持ちを口に出してしまうとケンカになり、口に出さなくても嫉妬心が募って良からぬ行動を起こしてしまいます。
酷い状態だと束縛するようになり、「私のことが好きなら守れるよね?」と条件を出したり、メッセージを送って即返信がないと怒ったりしていくのが特徴的です。
最終的に不安型と付き合っている相手はストレスがたまり、疲労感が溜まって別れを切り出されるケースが大いに考えられます。
不安型の子どもに共通して言えるのが、子どもの頃に親の愛情を十分に受けず、必要な時に親がいない機会が多いのが考えらるケースです。
愛着スタイルのバリエーション③回避・拒絶型
愛着スタイルが回避・拒絶型だと、諦めやすくて恋愛がうまくいきません。
信頼関係を築くのが難しく、交際が上手くいかないことが多いです。
特徴としては恋愛が長続きせず、1ヶ月も経たないうちに別れます。
もちろん好きになる感情はありますが、頑張って恋愛を成功させようとはしません。
これは子どもの頃に諦める考えを経験しているため、積極的になれない恋愛をしてしまう現象に陥ります。
例えば子どもが泣くのは親へのメッセージですが、反応しないと泣くのを諦めてしまうのです。
結果的に親に頼らなくなり、積極性が欠如します。