吊り橋効果は恋愛対象じゃないと意味がないらしい
吊り橋効果の実験
皆さんは、「吊り橋効果」という言葉を聞いたことがありますか?
吊り橋効果というのは、英語では「Misattribution of arousal」、日本語にそのまま訳すと「覚醒の誤帰属」という意味になります。
誤帰属という聞き慣れない言葉が使われていますが、つまり吊り橋を渡るときなどの緊張感や恐怖感を誰か好きな人と共に行うことによって、相手に恋愛感情があると思いこんでしまう効果のことです。
吊り橋効果論を提唱したのは、ドナルド・G・ダットン(Donald G. Dutton)とアーサー・アーロン(Arthur Aron)の2人の心理学者です。
彼らは1974年に「生理・認知説の吊り橋実験」を行い、吊り橋効果を提唱しました。
実験は18歳から35歳までの男性を対象としたもので、橋を渡る際の緊張感が大きければ大きいほど、そばにいる女性への恋愛感情が生まれやすいことを確認しました。
この実験の結果から、デートをする際には実際に吊り橋を渡る、あるいはお化け屋敷に行ったりジェットコースターに乗ったりすることを進める本が何冊も出版されました。
恋愛感情がないと逆効果に
ところが、吊り橋効果というのはどんな場合にでも効果が得られるわけではないらしいことが、数年後の米国メリーランド大学の研究チームによって証明されました。
同大学のグレゴリー・ホワイト(Gregory White)教授によれば、魅力のない異性と吊り橋体験をしても効果が得られないばかりか、逆効果になることさえあるというのです。
ホワイト教授のチームは、吊り橋を渡っている最中に声をかける女性が美人であれば吊り橋効果が得られるけれど、メイクによって魅力を低下させた女性の場合には、逆効果であることを証明しました。
ですから、ある程度関係が進んで、恋愛関係に進められる一歩手前のところでこの効果を活用するのがおすすめです。
実際に吊り橋のある場所にデートに行くのは難しいにしても、同様の体験ができるデート場所を選んで、何度かデートをした彼女にアタックしてみませんか?
例えば、ホラー映画を観に行くのは絶好のシチュエーションのひとつです。
ドキドキ、ハラハラの連続のホラー映画を2人で座って観ることによって、お互いの気持が通じやすくなるかもしれません。
遊園地でも、同様の体験ができますので、ぜひ一度試してみてください。
お化け屋敷・ジェットコースターの他に、ミラーハウスなども吊り橋効果に近いものが得られます。
高層階のレストランで食事をするのも、いいアイディアです。
全面ガラス張りの高層階レストランで食事をすれば、吊り橋と似たようなスリリングな状況を味わうことができます。
高層階レストランでは、必ず窓際の席を予約しておくのを忘れないようにしましょう。
この場合、昼で夜でも同じような効果が得られるでしょう。